2007年6月29日金曜日

お誂え:テーラー

以前額縁をオーダーした時も書きましたが、ここはお誂え大国。とうとう洋服をテーラーさんにオーダーするチャンスがやってきました。
一般的にこちらのテーラーさんは、インド服かメンズ用のシャツ、パンツ、スーツといったものがオーダーの中心で、洋服を仕立てるのが上手なところはまだあまり多くないとか。。日本人の方々が利用しているテーラーさんは比較的上手ということでみなさん定期的に集まって利用されています。こっちでインド服を買うことはいいものがお手軽に手に入りますが、洋服はまだまだ高く、そんなによろしくない。ムンバイという大都市だけに若者向けブランドは沢山入ってきていますが日本で買ったほうが断然かっこいい。。。ということで洋服を作れるテーラーさんは貴重なんだと思います。

左は今回仕上がってきたシャツ。とあるデザインの写真を真似してもらって作りましたが、やや保育園のお遊戯服みたいになってしまった。素材をもっとさらさらのものにすればよかったかな。これはコットン40%・厚手の化繊(何か忘れました)60%で着るとごわっとし肌ざわりもやや暑く感じる。雨季の今は肌寒い時もあるのでなんとか着られますが。布は布屋で自分で選んで買ってきますが、デザインは雑誌の切り抜き等を見せて説明したり、持っているものをコピーしてもらったりのどちらかになります。コピーのほうが上手と聞いていましたので初回だった前回はシャツとパンツのコピーにし事なきを得ましたが、今回は写真を見せていただけにちょっと心配でした。でもまあ想定内のできです。

同じく写真を見せて今回仕上がってきたのがバッグ。大きいほうはあんまり鮮明でない写真しかなくって、口でも説明したのだけど、テーラーさんはマチの部分を作らず薄っぺらいバッグになってしまった為やや中身をあけづらい。横の紐もポケットがマチ部分と連動して厚み調節できるものなはずなのに、ただの飾りになってしまった。。。気に入らない場合作り直してもらえるのだけど、今回の場合、いまさらマチを増やして作りなおすことはできないのであきらめる。小さいほうは口で説明しただけのブラウスの残り布で作ったミニバック(そうですイメージはminaperphonen)。持ち手をもう少し細くして欲しかったがこっちもそこまで指示していなかったのでまあよしとしました。

なんか、書いてみるとあきらめてばっかり??まだテーラーのコツをつかみきれてない私。日本にいる時は自分でちょこちょことバッグやちょっとした小物を作るのは好きだったんだけど、言うほど器用でなく、研鑽も積んでいない私にとって、イメージを伝えるだけで形にしてくれるテーラーさんが居るってなんて便利で楽チンなんでしょうと思います。布を選ぶのも楽しい。まだまだ日本よりは限定されてしまう洋服向きの布ですが、この間初めてこちらでいわゆるインド綿のプリント生地を見つけました。次回はこれらの布で注文してみる予定。どんなになったかはまたご報告できればと思います。

ちなみにお値段は、
ブラウスの布:110Rs/m×2m、バッグの布:115Rs/m×1m、
テーラー代400Rs=735Rs(現在レートだと約2200円)
あら、結構なお値段。。思ったほどお得ではないのねぇ。。。普段着ものよりワンピース、ドレス系といった大物のほうがお得なのかもしれませんね。

2007年6月23日土曜日

トマト

こちらのトマトはやや細長く酸味が強いです。大きさは日本の桃太郎トマトの半分くらい。トマト、実はインドのカレー料理に欠かせない食材なんです。もっとも、カレーといってもこちらではバジーとかサブジとかよばれるいわゆる野菜のスパイス煮みたいなものやダールといわれるお豆のスパイス煮なのですが、まあもともと英語でcurryというのはイギリス統治下に英国人がそういったスパイス煮こみの総称として使い始めて(※注)、なおかつ英国人がヨーロッパのシチューと掛け合わせたようなカレーを作り出したことから、英語や日本語のカレーのイメージはとろっとルーの濃いシチューのようなものになったようですが。。。

と、前置きがながくなりました。
正直トマトがカレー料理に欠かせないというのを聞いて私は驚きました。頭に日本のカレーのイメージがあるからかでしょうか。はたまた、トマトはイタリアのイメージ、と刷り込まれているのでしょうか。インドもトマトメジャーなんだーって。。。お値段もお手ごろ、10~15Rs/kg(30円~45円;日本の感覚で100円-150円というところか・・・)もちろんトマトだけでなく、トマトと玉ねぎ、というのが本当のところです。お料理のメインになる野菜は色々あります。カリフラワー、オクラ、インゲン、にがうり、ミニキュウリ、じゃがいも等、お豆ならヒヨコマメ、レンズ豆、緑豆。。。そういった食材をスパイスと煮る;厳密にいえば煮炒めるのですが、スパイス以外で必ず構成要素として必要なのが、トマトと玉ねぎなのです。この二つがないと、味が出ないということになります。こちらの玉ねぎは日本のと違い小粒な赤い玉ねぎで、とっても甘いのです。だからこの2つで料理に甘みと酸味を加えるというところでしょうか。

例えば、上左の写真はベンディ・バジー(オクラのスパイス炒め)。スパイスの他にトマトと玉ねぎのみじん切りも入っています。また、その右の写真はムングダール(緑豆のスパイス煮)。同じくトマトと玉ねぎがなければつくれません(ちなみにこれは今日のランチにメイドさんが作ってくれました。ご飯は日本米ですが・・・)。

スパイスについても必須スパイスというのがあるようですが、これはまた追ってご紹介したいです。私も香ばしさが気に入って病み付きになっているスパイスがいくつかあるんですヨ。

※注:もとはkariやkarilが語源のようです。詳しくはインドカレー伝にありますので読んでみて!

新茶日印のみくらべ

あっという間にこちらもモンスーンの季節になり、日本も梅雨入りが宣言される季節となってしまいました。少々時期はずれになりますが今日は新茶のお話。

インドでは沢山の紅茶が生産されていますが、前回も少し触れましたが、ミルクティー向きのCTCタイプの茶葉以外は輸出用に回されることが多くお土産やか数少ない紅茶専門店でしか手に入りません(左の写真:CTCと長い茶葉の比較してみました)。紅茶も日本茶と同じように新茶の季節があります。特にインド北部の産地ではスリランカ等とは違い1年中紅茶が収穫できるわけではないので、その収穫時期を3期に分けています。春摘みともいわれるファーストフラッシュは、一足お先に雨季入りした産地で最初に成長した新芽を摘んだ紅茶なんだそうです。今回、ダージリンの3月末から4月にかけて収穫されるその春摘み紅茶を、知人からの紹介で紅茶専門店から4月末には手に入れることができました。ファーストフラッシュの中でも、ゴールデンティップスといわれる穂先の部分がどのくらい含まれているかでお値段とお味が違ってきます。私は今回3種類のファーストフラッシュを購入しましたが、もったいなくて1種類しか空けることができていません。ちなみに3種類はSpring Shampagne, Vintage, First Invoiceです。
既に飲んでみたものはFirst Invoiceという3つの中ではゴールデンティップスが一番少ないタイプのもの。それでも葉っぱは大きく、お茶を入れてみると色づきがとても薄くて軽いのみ口。香りはとってもよくさっぱりしています。いわゆる日本の新茶みたいな楽しみ方ができる茶葉です。専門店を紹介してもらった知人は紅茶に詳しく、昨年度の茶葉を以前の見比べさせてもらったのですが、白い茶葉が一番多いSpring Shampagneはより薄味で香り高いお茶で、お菓子と一緒ならお味が負けてしまいそうなくらい繊細でした。でも私はそれが一番気に入って、冷めてもおいしいし、少しずつ大事に飲もうと小袋で買いました。
そんな風に楽しんでいる5月の下旬に、日本の友人から嬉しい届け物が!日本茶の新茶です!一保堂の宇治茶です。こちらも新茶らしく茶葉が大きい。私は学生時代に宇治で新茶の玉露茶摘バイトをしたことがあるので、知識はあまりないのですが茶葉には結構うるさいです~。梅雨に入る前に飲みきるのがおいしいコツとあります。お茶菓子も一緒につけてくれた超気の利く友人。ありがたーくいただきました(ちなみに右下のは日印交流念記念切手!5月下旬に発売されたそうです)。

そんなこんなで2つの国の新茶の飲み比べができた、嬉しい5月でした。ちなみにダージリンはストレートで飲むのが鉄則だそう。ミルクティーにすると茶葉の香りが消えてしまうんだそうです。次回はセカンドフラッシュで、7月頃収穫とのことですのでまた購入するのが楽しみです。

2007年6月12日火曜日

Konkan cafe

おいしいタイ料理がずっと食べたかったここ数ヶ月、ムンバイ一といわれているお店:Thai Pavilionにランチへ行ってみたところ、現在改装中で9月再オープンということでした。がっくりしたけどせっかくだから同じホテルにあるKonkan cafe(コンカンカフェ)に行きました。
ここもインドの知人からとてもおいしいシーフードが食べられると聞いていたお店です。ちなみにkonkanというのはムンバイ以南ゴア・カルナータカ・ケララもかな?を含むアラビア海沿岸の地域を指します。モンスーンに入るとお魚は値段が上るし、ムンバイ近郊のものは避けたほうがいいと聞いていましたが、まだまだモンスーンに入ったばかりなので大丈夫と判断しました。だんな君と2人で、ランチ、という条件だったので、ターリー:いわゆる定食タイプの食事をチョイス。ベジ・ノンベジ・シーフードの3種がありましたのでこの店ならではと推測し二人ともシーフードターリーにしました。

最初に出てきたのはつきだしのエビチップス。3つのペーストがついていますが、それぞれココナッツベースのまろやかなお味。エビチップスの中にちょこっと入っている赤いのは唐辛子を揚げたもので、口当たりがよいので食べてみたらお腹で火を噴きました・・・。


その後、ターリーの登場!ご飯から反時計回りに、エビの煮込み、白身魚(種類わからんかった)のフライ、マナガツオ(こちらではポンフレといってよく見かけます)のスープ煮、薄いココナツミルクスープ、レンズ豆のダルでした。お盆の外に見えるのは、ライスパンケーキ。これがほんのり甘くてとてもおいしい。この後、ライスドーサも来ました(米粉の薄いクレープ状のもの)。ターリーの良いところは、お代わりが自由なところ。お皿が空くとお代わりは?と聞きにきてくれます。ご飯もパンケーキもおかずも全てです。だんな君は白身魚を気に入ってお代わりしてましたが、こうみえてもそれぞれ結構量があり、お腹いっぱいになります。また味もココナツベースのカレーなのでこってり、なかなかお代わりできるものではありません。ちなみに、南部のお料理の特徴として、お米文化であることから、ナンやチャパティーよりも今回のようなお米を使った主食が中心で、バラエティーにも富んでいます。

このお店は高級店の部類に入ります。ターリーといえば街の定食屋、のイメージがありますが、盛られるお皿の雰囲気や一つ一つの味、シェフが席までしゃべりに来るところとかも、含めて高級店をかもし出していました。もちろんお値段もねー。シーフードターリーのお値段は750Rs。外国人がいけるようなターリー屋でも250Rsくらいで食べれるので、そう考えると凄いですね(ローカル食堂なら50Rとか)。でも、おいしかったしいい体験しました。あと、デザートでココナツパンケーキとマライクルフィ(アイスクリーム)が付きました。

2007年6月7日木曜日

美容院

美容院へいった。ムンバイへ来て6ヶ月伸びっぱなしだった髪の毛にそろそろ何か手を加えなくてはと思っていたところ、前から気になっていたお店に行くチャンスがあったので思い切っていってみた。そもそも、こちらの美容院の選択肢はあまり多くない。外国人の私達にとってあまりにローカルなお店では説明ができないし。かといって外資系ホテルに入っている店がいいかといえば、なかなかアジア人の髪質に合った切り方をしてくれないわりには結構なお値段するというというのを知人から聞いていた(シャンプーなし600Rsとか、あまりうまくないけど1000Rsとか)。男性はといえば、結構チャレンジングな人は(もしくはあまり色々こだわらない方は)近所のマーケットにある個人理容室でしっかり現地仕様(つまり襟足・もみあげは直線、たまに7/3分けを強いられることも?)で済ませている人もいるみたいだけど(50Rsとか!) 、女性は長さもあるし、一度失敗するとなかなか立ち直れないでしょ?なので腰が重かったのです。
行ったお店は、コラバ地区(Tajマハルホテル等のある中心街)のJiuceHair。お店が入っているビルは高級ブティックが並ぶ、そこだけ表参道みたいな場所。以前ちらりと覗いた際に雰囲気がいけてたので行ってみた。予約をすると丁度いい時間がとれて、かつ、指定された美容師さんがボンタさんというみためアジア系の女性。髪質がいわゆるさらさらの私達に近い感じでほっとする。ご出身どこか聞きそびれたけど、インドも北のほうにはシッキムとかアッサムとかアジアに近い人もいるからインド人なのか、それとも海外から来てるのかわかんない。予約の時間に行ってボンタさんに希望を伝え終えると、アシスタントらしきインド系の派手な髪型のお兄さんにシャンプーされる。がっちりした手でワシワシシャンプーされながら、お湯加減はどうですか?水圧はいかが?と聞いてくれる。シャンプーはイチゴの香りで地肌と髪つやにいいんですよと日本と変わらないトークにやや驚く私。続いてリンスに入ると頭皮のマッサージをしてくれてがっちり手のおかげかとっても気持ちがよい。でもなぜかリンスをつけたままおでこや眉毛までマッサージしてくれちゃうから、あぁ、私眉毛書いてるのよね、、、と消えないか不安になりました。
シャンプー後は飲み物を出してもらい、カットへ。ボンタさんどこでならったのか、ちゃんとはさみを斜めにしてシャギーっぽく切っています。ちゃんと髪の毛もブロッキングして中から切っていくあたり、勉強しているなと思うのだけど、なぜかヘアピンを使わず、アシスタントのお兄さんが手で髪の毛を束ねて持ってるのがおかしかった。ボンタさんには切ってもらいながら細かい指示を自分で出していくのだけど、勉強してるけどそこまで場数は踏んでいないのか、ちょっと無理そうな気配があったのであまり高望みせず終えました。まあ大幅な逸脱はなく、ほっとしました。日本と比べてはいけませんが、満足度の高い?シャンプーマッサージと想定内のカットで785Rsは、妥当なお値段なのではないかと思いました。ちなみに、首にタオルを巻いてくれないので、切った髪の毛がじゃかじゃか背中に入ります。最後にお粉のついた刷毛で掃除してくれるけど、遅いよ~。
(現在1Rs=3円くらいまでに上っています)

2007年6月1日金曜日

雨季・開幕!?

昨晩より、ここムンバイは雨季に入りました。
なぜ昨晩かって、昨晩突然ごろごろと空が唸り出したと思ったら大粒の雨がざーざーざー。。換気扇が逆流しそうな勢いで風が空を舞って、続いて雷のオンパレード。1時間~2時間ぐらい続いたでしょうか、青や紫や白に夜空が照らされて、途中雷の筋もばんばん現れて、リビングから見える外の情景はそれはそれは映画館にいるみたいでした。だんな君は昨年9月から住んでいるので雨をそれなりに経験していたのですが、私がムンバイ入りした12月から、雨が降ったのは数えるほど。しかも霧雨が5分くらいちょろっと降るだけという微々たるもの。それにくらべて昨晩の雨はまあ、びっくりしました。マイクを持って司会者が”はい、今晩から、雨季・開幕宣言で~すっ!!!”っていう気分でした。
翌日の今日(6/1)日中は晴れてはいますが、雨雲らしき雲がうっすら広範囲に広がって(上の写真が今日)数週間前までの入道雲っぽいモコモコしたのとは異なってます。5月中旬くらいから、そろそろ雨季に入るらしいとは聞いてましたが、そして雲の動きにも変化があるなぁとは感じていましたが(下の写真は先週)、この極端な雨にはインドらしさをちょっと感じました。もうっ、色々極端なんだから、この国は!ってかんじ。雨が降り始めているのに、まだ・・・まだ・・・と気象庁がなかなか梅雨入り宣言してくれない日本とはちょっと異なりますね。

6月は降ったりやんだり、後半からずーっと8月くらいまで雨が毎日降るのだそうです。日本の方と話すと、カビがいっぱい生えて、外にもでかけられなくって、雨季は憂鬱だよ~と聞きますが、こちらの人にとっては雨季は喜びの時期なんだそうです。ドライバーさんに雨季が好きか?とだんな君が質問してみたらYes Ofcourse!と明確な答えが。インド人にとってとーっぉってもimportant!なんだそうです(恵みの雨だもんね) 。そしてbeautifulなんだと。毎日濡れてこまるじゃない?って聞いたらそんなの問題ない、気持ちがいいとかっていってた。そんなポジティブな考え方になれるといいですが。。。しかしまあ、埃っぽい街路樹が昨晩の雨で洗われて少し生き生きしているように見えます。