2007年7月31日火曜日

ムンバイらしい二つのお寺

バンガンガへ行った同じ日に、二つの寺院へも行きました。
ひとつはジャイナ教のJain Temple(photobyちー子)。ジャイナ教の総本山はムンバイのあるマハラシュトラ州の隣、グジャラート州にあり、グジャラート出身の人が信者であることが多いのですが、ムンバイにはグジャラートの人も多いのでとても立派な寺院があります(寺内の掲示物は全てグジャラート語で書かれてました)。バンガンガと同じくマラバーヒル地区にあるこのお寺は、広くはないけれどとても清潔で、また熱心な信者で溢れていました。寺院へは裸足で入りますがそれも気にならないくらい掃除されていて、床石もツルツルのよさげな石でした。ジャイナ教は仏教と同じ頃に始まった宗教で信者数は仏教徒と同じくらいでインド人口の0.5%ほど。殺生を禁じることから信者は基本ベジタリアン。根菜類も土中の生物を殺してしまう可能性があることから禁じられています。この為農業に従事することも基本的には禁じられていて、ジャイナ教の人はグジャラート出身の場合、地域柄もあって商人として成功している人が多いといわれています。お寺が立派なのはそういうこともあるのかなと思いました。

もう一つは、ムンバデビテンプル。ムンバイの名前の発祥となったといわれるお寺で、この土地の女神様を祭ってあるそうですが、18世紀に現在の場所サベリバザールの近くへ移転したとガイドブックにはありました。このサベリバザールはローカルマーケットとしてまた銀細工アクセサリーで有名な市場ですが、むちゃくちゃローカルなこともあってなんとも人が多く、また物乞い親子もしっかり着いてくるし歩くだけで体力を消耗します。寺院に入る際にはカバンチェック(4年前にここでもテロがありましたから)なのですが、顔をみてスルー。中ではお香がばんばん焚かれ、お供えのココナツやギー(バター)のかたまり、それらを捨てたゴミ等などから想像もつかない臭いに襲われ、くらくら・・・。
寺院内部に入るには靴を脱がなくてはならないのですが、ジャイナテンプルと比べると人も倍以上いるし、いろんなものが落ちてるし、気合が足りなかったようで、私は外から見学に。。。インドエキスパートなだんな君の後輩H君はさっさと中に入って見学していたようでした。すごいっ。こちらの結婚式でもよくみかけたココナツの実をお供え物にするらしく、境内(というのかな?)周辺にはお供えグッズを売るお店がびっしり軒を連ねています。門前町が境内に入っちゃった、みたいなつくりで混雑がすごかった。

ムンバイで沐浴ができる場所:バンガンガー

ちー子が来てくれたおかげで行ってみることができた観光地ひとつめ、です。だんな君は以前から行きたかったみたいなんですが、最近あまり時間もとれず雨季ということもあって実行に移せないでいました。
某日本の有名ガイドブックにはまったく書かれていないこの隠れスポット、バンガンガー、英語のガイドにはBanganga Tankと記載されています。Tankという名のとおり貯水池のようなものですが湧き水だそうです。ヒンズー寺院が隣接しており(Walkeshwar Temple)寺院が管理しています。何度か作り変えられたみたいですが、歴史は古く、またすぐ近くに海があるのに真水の池だったことか、昔からヒンドゥの神様が水を与えたといわれているそうです。場所はムンバイ屈指の高級住宅街Malabar Hillの先端でアラビア海に面する道路を少しったところにあります。(photobyだんな君)。この存在を全く知らなかった私は、つい数日前に日本人の知人宅へお邪魔したばかりで、同じ道の先にそんなものがあるとは!!と驚きました。その先に道があることも予想できないような場所で車を降りて(道が狭くては入れない)歩くこと10分弱、周りは野菜売りや路上散髪屋があったり人々の生活道路の合間を通ります。海辺であることと生活道路であることと雨季なのに晴れ間だったことから路上はすごい臭い(いわゆる腐臭ですね♪)がしていたので、だんな君達にもう無理だよ~帰ろう・・・と弱音を吐いた私、ナサケナイ。
でも着いてみると水辺だけあって気持ちがいい。神聖な場所だけあってとっても静か。貯水池内では数人の男性が上手にパンツを腰巻に履き替えて水浴びをしていました。沐浴というより、ただ漬かっているってかんじでしょうか。暑い日だったこともあってお水はとっても緑色!なのですが、みなさん気持ちよさげに談笑してます。(photobyだんな君)

帰り際、車へ戻るまでの道沿いで少年達が草クリケットをしていました。見えるかな?ウィケットは木の板でした。バットとボールさえあればなんとかプレイできるのは野球と共通ですね。ちなみにこのバンガンガ、毎年1月に音楽祭があるそうです。貯水場の階段に座って音楽を野外で聞けるんだそう。今年知っていたら行ってみたかったなー。来年?いやいや~。

2007年7月30日月曜日

二人目の客人

週末まで約3週間日本からの知人がbeni家に滞在しました。3月の福ちゃん以来2人目のお客様でした。今回の客人ちー子の希望は旅行へ行くことよりも家でゆっくりしていたいということだったので、特に予定も立てず過ごすことに。前半私が少々忙しく一緒にでかけられなかったのですがちー子は同じアパートの住人と友達になったり近所をひとり散策したりとアクティブに動き回っていました。後半はそこそこ外出もでき、ダウンタウンにも何度か一緒にいけたのでムンバイらしさを楽しんでもらえたかなーと思ってるけどどうだったかな?日曜日にだんな君と後輩君と4人で1日まるごと観光したのですが、私も初めての観光スポットにも行くことができましたので、追ってご紹介しようと思ってます。

ムンバイという街は、インド金融の中心地であり、ボリウッド等インド流行の発信地でもあるので、最先端でモノ(人も!)が溢れている元気のいい街ですが、観光というとイギリス統治時代の建物くらいしかおおっというものは無いかもしれません。街の混沌ぶりもそれなりに観光だけど、混沌だけならコルカタやベナレスのほうがいいのかもしれないし。でもここはお買物を楽しむにはいい街かなと思ってます(デリーには負けるかも)。お金持ちも外国人もほどよくいるのでチョイスが多いという点と、長く私が居るからお店を厳選できるというのが利点かな。ちなみにちー子がおみやげに買っていった品々は、パシュミナストール、カシミアストール、fabindiaのインド服、紅茶、お香、クッキー、Chimanlalsのカードやレターセット、Bombay Paperieの手漉き紙、スパイス、などなどでした。いいかんじで網羅していると思いました。

あと、ちー子が気に入っていた?のがパーシー教徒の存在。インドのパーシー教徒の殆どが現在はムンバイに居住しているのですが、沈黙の塔の話をしたらとっても興味があったみたいで、そんなこともあってパーシー料理のお店(以前ブログで紹介したものとは違うもの)にも行ってみました。写真はそのお店のイチオシデザート、チーズっぽいヨーグルトとカスタードプリンです。素朴でほんとうにおいしい。

2007年7月11日水曜日

ギー:Ghee

ギーについて最近少し知識が増えたので書いてみようかと思い立つ。前にお料理好きの知人Sageちゃんがギーに興味を持ってくれていたので気になっていました。

ギーとは精製バターと説明されることの多い乳製品で、インド料理には欠かせないものなのだそうです。※詳細を知りたい方はこちら
スーパーの棚の占有率もこのとおり?沢山のメーカーが作っています。サイズもそれぞれ。インド料理に欠かせないといってもカレーやチキン料理にはもっぱら植物性の油:地方によって異なるけどからし油やココナツ油等が主流で、ギーはその風味豊かなお味からお菓子や豆料理に使われるのだそうです。豆料理は主に肉を入れないベジタリアン料理なのでギーの風味が加わることで素材をよりおいしくできるのかと思われます。だからカレーでもベジ用のカレーにはギーがたーっぷりはいっています。うちのメイドさんもグジャラートの人はたっぷり使うよと言ってます(グジャラート州/地方の人は一般的にベジタリアンが多いとされてる。なおかつ砂糖を沢山つかう為料理が甘いというのも一般的な話。そしてそしてギーのせいか?ベジの人はお腹周りがたーっぷりと太っている人が多い(笑))。

お料理教室でも好みでギーを使うと一層おいしくなる、というレシピをいくつか習ったので買いたかったけど使いきれるかなーと手がでずにいましたが、今回メイドさんにチャパティを持ち寄りパーティ用に沢山つくってもらうことにしたので買ってみました。一番小さい箱入り200ml=38Rs(約120円)のアムールというブランドのもの。このAmulは日本でいう森永とか明治みたいなもので乳製品の大手。品質が安定しているという評判があるのでヨーグルトなんかもよく買います。中身は溶けかかったバターという感じ。香りもバターっぽい。チャパティに使う場合は焼いた際の表面に塗るのですが、いわゆるパンにバターを塗るのと同じ感覚で、風味がでておいしくなるというわけ。
チャパティにバターを塗って食べることもあるらしいけどギーの風味にはバターは勝てないから全然違うってメイドさんは言ってます。確かに熱を加えるとほんわり凝縮されたバターのおいしい部分だけみたいな香りがします。おいしそー。インドのお菓子にはたっぷりギーを使ったものがあるけど、お菓子好きな私でもさすがに少し苦手。熱々のものはおいしそうに思うけど、冷めたギーの香りはちょっと強すぎて。。。でも豆の煮込みなんかに最後ギーをたらしたり、スパイスを炒める時にギーを使うとなんともいえない食欲をそそる香りがするので、それは大好きなのです。

2007年7月7日土曜日

アイスクリーム売り

みんなが好きなアイスクリーム、とは万国共通でしょうか。これはムンバイ観光スポットであるインド門前に立っているお兄さん。「マライ、マライ、マライ・・・(アイスクリームのこと)」と唱えながら?道行く観光客にアイスクリームを売り歩いてます。シンプルなアルミ缶に新聞紙みたいのを入れた中にアイスクリームを突っ込んでいるだけのように思えるんだけど、溶けないのかしら。よーく見てると、観光客が歩く砂埃の中で包み紙もないアイスクリームをそのまま持ってるんだけど、2分くらいするとやっぱりちょっと溶けちゃうのか、アルミ缶の中の新しいものと取り替えてた。。。うーん、自分が買うときその砂埃にさらされた少し溶けたやつ受け取ることになるんかいなーと思うと、味を試さずに観察するに限るわ、と思ってしまうのでした。
現在ムンバイは雨季まっさかり。写真に少し見える空もどんよりとしています。雨季は気温が下がるのでアイスの売上は下がりそうと思いつつ、結構家族連れみんなでアイスをほうばっていたりして皆さん観光を楽しんでいる様子。

でも一番気になったのはアルミ缶に書かれている絵(画像縮小してるけど見えるかな?)。子供の絵なんだけど、なんか髪型がおでこの上だけ残した剃髪状態で笑える。これって昔話かなんかの子供なのかしら。。。あの缶がほしいわと思って撮影した1枚でした。。