2008年1月19日土曜日

出産その日の記録:後半

ちなみに、この病院ではLPRDという陣痛室と分娩室と入院部屋が一つになった施設が2部屋だけあって大きなお風呂とキッチンがついているという自慢の最新施設なんだけど運悪くどちらも埋まっていて私使えませんでした。
分娩室へ移動したのだからもう麻酔の準備をしているのかと思うが、ナース別の電話でまたかけている、しかも”内線番号何番だっけ?”なんてゆるい会話してるし。。ちょっとーまだなのーと催促するが”あと1分!!あと1分!!※”の一点張り。陣痛の波がどんどん来て、心のそこから「痛い~痛い~」と日本語で叫びながらいきみ逃しをしてはいるが(厳密にはイヒ~タハ~イヒ~ってかんじで)頭のどこかで、無痛だったはずなのにこの痛みは何?・・・と疑問におもいつつぼーっとしていると何人か人の出入りがあって、私の隣に誰かおじさんっぽいひとがたっている。だんな君とくーさんは分娩室に入れてもらえず、私はめがねをしていないのでぼやけてしか周囲がみえず確認できないが、会話から推測するにその人は麻酔ドクターらしい。ナースと色々はなしているけどどうもこの患者はだいぶ子宮口が開いてきているから、この調子なら麻酔なしで出産ができるんじゃないか、とかそんなことを言っている模様。。。なおかつそれを担当ドクターに確認しましょう、とかのんびり話している。。。ちょっと話が違うじゃん!私ほんとに痛いんだって言ったでしょ!とナースに訴えるが”あと1分!!”を連呼するだけで状況動かず。このとき程心の底から”インド人だいっ嫌い!!!×∞”と思ったことはありません。

で、程なく担当ドクター(この人がまた肝っ玉母ちゃんなのです)がやってきて”ハーイbeni、元気でやってる?”なんてノリでエプロンに腕まくりの様相。いつも診察時はサリーかパンジャビスーツなんだけど一度家に帰っていたとかで洋服を着てラフな感じ。腕をまくっただけあってなんだかいろんな人にどんどん指示を与えて作業をがんがん進めていく(いつの間にか周りに人がたくさんいた)。この辺から私は記憶が薄くなっているんだけど、”いきめるならいきんでいいのよ”と担当ドクターに言われたのであれ?麻酔はしたのかな~とおぼろげに思いつつドクターに”いきむけど、いい?”とかなんとか言って4回くらいいきんだら”ぽ・ぽんっ”ってかんじになって、ちょっとして”ほぎゃあ”と聞こえたなーと思ったらドクターに、”男の子よー”って言われてその瞬間外にいただんな君とくーさんがどわーっと入ってきてドクターはだんな君に”ご主人おめでとう!ボンベイベイビーよかったね!”前から私がインドの映画音楽を聞かせているといっていたもんだから、調子にのってドクターは今のヒット曲を口ずさんでご機嫌)握手&談笑。ちょっとーその前に私のメガネを持ってきてくれ~。。ベビーはといえば反対側の壁際で小児科医に処置されているようで、色が白いなーと遠眼から確認してました。同日11時20分のことでした。

ちなみにドクターが口ずさんでいた歌はこれです。私も大好きで臨月に沢山聞いて歌って散歩をしていました。

結局、無痛で産まれちゃったわけですが、終わりよければ・・・ってことで、”こちらでドクターの言葉を信じて正解だったありがとう”とお礼を言うと、ドクターは”インドもなかなか悪くないでしょ?ハハハッ”と豪快に言っておられました。ごもっともです。

※ナースは”エーク・ミニット!!”と言っています。こちらの人は英語の間にヒンディーが混ざることが多くて、この”あと1分”は日常会話でよく使われる言葉でもあります。意味としては決してあと1分ではなくそれ以上で、”ちょっとまって~”っていうかんじで使われる。。はぁ。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

うわぁあぁ、やっぱりいんど!インドやな!
無事にうまれてよかったー。

匿名 さんのコメント...

読み応えのある、出産記!
涙あり、笑いあり、そして無事の出産に感動!

「インドもなかなか悪くないでしょ?ハハハッ」のコメントにすべてが集約されているような(笑)

beniちゃん、尊敬~♪